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2021.08.27更新

前回、祖父母に依る子の監護権者指定申立の可否について、最高裁判所は、いかなる事情があろうとも出来ないと判断したことを紹介しました。

最高裁判所は、面会交流についても、同様の判断をしています(令和3年3月29日、最高裁判所第1小法廷)。

いずれも、民法第766条の子の監護に関する処分は父母が協議して決めるとされている法規の内容を根拠としています。

この結論は、父母とは折り合いが悪いが、祖父母とは生活できるという実体の元では、不合理であるという指摘が為され、立法で改正すべきと言われています。

最近、当職が、関与した事件で、父母の間で親権に争いがある中、親権者である母親が子を祖父母と養子縁組をなした事件があります。

発端は、子が児相送りになったことを受けて、父親が子の親権者変更を求めていた事案ですが、調査官報告や児相は父母共に監護権者にふさわしくないと判断していた事案です。

父親が、養子縁組無効を主張し、家裁がこれを認めて、無効という判決を下した事案で、母親から当職に相談がありました。

同家裁の判決は、二つの疑問が持たれましたので、控訴の依頼を受けて、現在係争中です。

問題の一つは、親権者でない父親に、養子縁組の無効を訴える当事者適格がないのではないかという点、

すなわち、第三者の提起する養子縁組無効の訴えは、養子縁組が無効であることによりその者が自己の身分関係に関する地位に直接影響を受けないときは、

訴えの利益を欠くという最高裁判所第3小法廷昭和59年(オ)第236号養子縁組無効確認請求事件昭和63年3月1日判決に抵触する可能性があること。

問題の一つは、仮に養子縁組を無効として、祖父母(養祖父母)の親権を失わせれば、子は、児相が不適当と認めている父母のいずれかの監護のもとに強要されるか。

あるいは施設送りになることが想定されるが、それは決して子の福祉に添わないという実態です。

最高裁の、子の監護者は父母に限るという解釈を前提としても、養父母も父母に該当し、法規上養父母が除外されていなので、法解釈上も実体上も法の正義が全うされるものと考えています。

控訴審の判決はまだですが、場合によっては最高裁の判断を仰ぐことになるかもしれません。随時、この場で報告していきたいと考えています。

投稿者: 武末法律事務所

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