離婚BLOG

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2018.11.19更新

東京家庭裁判所平成27年(家)第2612号婚姻費用分担申立事件同27年8月13日審判は、申立人が居住する住宅のローンを、相手方が支払っている場合は、算定表から計算した金額から一定額を差し引いて定めるとの判断を下しました。

裁判所は、養育費や婚姻費用を定めるにあたって、算定表を用いますが、双方の総収入そのものではなく、生活費に充てられない職業費や生活に欠かせない特別経費について、それぞれの収入に応じた平均値を考慮して、生活費に充てるべき収入を基礎収入と定めて、家族数に応じた負担割合を計算して、算定します。

従来は、住宅ローンの支払いは、相手方の資産形成になるから、婚姻費用や養育費を定めるにあたって、考慮しないという考え方がありましたが、算定表の計算の基となる基礎収入の算定において、特別経費として、収入に応じた住居関係費が考慮されていますから、申立人が家賃等の負担を為していない場合には、相手方が二重の負担を為していることになるから、一定額を差し引くべきであるということになります。その一定額は、諸般の事情を考慮して為されることになりますが、収入に応じた平均値がその基準となると思慮します。…

同旨の先例として・東京家庭裁判所平成26年(家)第10127号婚姻費用分担申立事件同27年6月17日審判・東京家庭裁判所平成22年(家)第8915号婚姻費用分担申立事件同22年11月24日審判等があります。

 

投稿者: 武末法律事務所

2018.11.19更新

平成26年(家)第1123号婚姻費用分担(増額)申立事件同27年2月27日審判は、各総収入の中に、多額の交通費が含まれている場合、その一定額を総収入から差し引くべしという判断を示しました。

裁判所は、養育費や婚姻費用を定めるにあたって、算定表を用いますが、双方の総収入そのものではなく、生活費に充てられない職業費や生活に欠かせない特別経費について、それぞれの収入に応じた平均値を考慮して、生活費に充てるべき収入を基礎収入と定めて、家族数に応じた負担割合を計算して、算定します。

従って、仮に総収入の中に特別高額な交通費が含まれていたら、その金額と収入に応じた平均値(既に考慮されている)との差額部分は生活費に宛てられない職業費として、総収入から控除しいて、基礎収入を計算すべきこととなるということです。

算定表の適用に当たって、注意すべき点の一つと考えられます。

 

投稿者: 武末法律事務所

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